梅の木から落ちたであろう花びらがはらはら舞っていた。そろそろ駅前の桜並木も一面薄ピンクに染まってみんながふわふわしだす時期なのだなぁ、と思うと同時に花粉症の薬を飲み忘れたという事実を思い出し一瞬恐怖する。本当に一瞬。
こんなに暖かく晴れた日なのに、まいっか、で終わらせるのは花粉症であることを認めたくないからなのか。かれこれ10年以上の付き合いなのに。
 
やっぱり少し後悔しながら電車の窓から川を見ていたら、カモが泳いでいた。色んな色、大きさのカモ。プカプカでもスイスイでもなくて、打ち付けられた杭のようにじっとしていた。
わたしは鴨肉を食べたことがあっただろうか。食べた気がするな、鴨鍋。
それにしても鼻水が止まらない。じゅびーー。